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NRSは、兵庫県西宮市越水町にある
スポーツサイクル専門の自転車屋です。
ロードレーサー,トライアスロンバイク,
ツーリングバイク,シティバイクの販売、
修理。
カーボンホイールやカスタムバイクの
ご相談もお気軽にお問い合わせください。

Neutral Racing Service

〒662-0864
兵庫県西宮市越水町1-2
ニューフタバサンモール内
駐車場有
TEL 0798-22-1988
営業時間 10:00~19:00
定休日:水曜日&木曜日
アクセスマップ
メカニック
メカニックにとって至福の時

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1999ツールド北海道でのことです。
前日に、最終日の雨を見越して新品タイヤに交換していました。
シーズンで使えるタイヤの数は決まっています。
この時、タイヤは7部山で、もう一日使うことは可能だったのですが、パンクのリスクを考えニュータイヤに変えたのです。7部山のタイヤは落としてもいいレースで使ったほうが良いと判断したのです。
翌日の天気予報は晴天。新品タイヤは一皮向けないとグリップしません。
明日のステージのスタートは、前半10kmがパレードランでした。10キロ走ればタイヤは一皮向け、最大の性能を発揮します。次の日の雨のステージでは馴染みの出た9部山になっています。
タイヤマネージメントもメカニックの重要な仕事の1つです。
このチームのバイクのコンディションはズタボロだったと記憶しています。
選手はシーズン当初にチームからオールカンパのバイクを渡されているのですが、消耗パーツは選手負担でした。そのため、チェーンやスプロケットは安価なシマノ製の部品を使用していました。
最終日までバイクのコンディションが目まぐるしく変化するため、どこのメカニックよりも遅くまで作業に追われました。非純正パーツの組み合わさったバイクを正常に動かす為には非常にシビアな調整が求められます。最後はチームボスに泣きをいれて、新品純正パーツへ交換する承諾を貰い、交換したものもありました。
レース後半、岡崎和也選手がカナダの選手と二人で集団からエスケープした時のことです。
レギュレーションで、チームカーは自チームの選手が集団から1分30秒以上離れると、チームカーの隊列から抜け出して前に上がって行って良いことになっていました。
飛ばない無線でメイン集団のチームボスである三浦恭資選手から指示を貰い、それをエスケープしている
岡崎選手に伝える。また、エスケープしている岡崎選手からメイン集団を抑えているチームボスの三浦選手へ状況を伝える。その情報を元に三浦選手は、アシストも使い集団のコントロールをする。
無線があればこそ、可能な戦術です。
30キロほどのエスケープの末、岡崎選手はステージ優勝したのですが、レース中、チームカーのハンドルを握るスポンサーの社長と一緒に興奮していたことをハッキリと覚えています。
最後には、集団とのタイム差は、20秒を切っていました。チームカーはゴール直前にコースから退避路に入らなければならないので、結果がわかるまでの間はヤキモキしていました。
このステージ優勝がわかった時、他チームの先輩メカニックであった、ナショナルチームのメカニックとしても活躍している森昭雄さん(元1000mTT日本記録保持者)から「橋本よかったなー!嬉しいやろ!」と言われましたが、私の返答は「いや、あまり・・・。」と答えて「変なヤツ」と呼ばれました。
それは、優勝した瞬間から私は次の作業をイメージしていたからです。
まず、優勝はあくまで選手の力であって、私はメカニシャンとしてあたりまえの事をしただけだけです。
パンクも含め、トラブルフリーでレースを終えられるようにするようチームの自転車を整備するのがメカニシャンです。
そして、私はチームマネージャーも兼任しており、表彰式をデジカメに撮ってスポンサーに報告するという仕事もありました。チーム関係者が皆舞い上がってしまい、自分以外全員が表彰式を観にいってしまいました。残された6台の各50万円以上のバイクと一本10万円以上するカーボンコンポジットホイール…。
その場を離れる事は出来なかった為、デジカメだけスタッフに渡し、私は荷物番をしながら携帯電話でスポンサーへの優勝報告をしつつ、翌日のステージの事を考えていました。
喜んでいる余裕など無かったのです。
やっぱり、私は変なやつなんでしょうか(笑)。